悲観と楽観の使い分け
コップに残った水を見て、もう半分しかないと考えるのか、まだ半分もあると考えるのか、物事の捉え方の違いは、その後の行動の違いに現れます。
もう半分しかないと考える人は、まだ起こってもいないことをアレコレ心配して、これからどうしようと悩みます。
通常、こういうタイプは悲観的で良くないといわれますが、物事を冷静に捉えて慎重になる結果、失敗が少ない点は優れた長所といえます。
悲観的に物事を捉える人は、決して見切り発車することがありません。
仕事ではリスクマネジメントの意識が高く、事前に十分な準備をおこないます。
一方、コップに残った水を見て、まだ半分もあると考える人は、たとえ悪い状況でも明るい見通しを持ち、何とかなると考えて前向きに行動します。
仕事で何か失敗をしても、いち早く気持ちを切り替えて、失敗を学習の機会と考えることもできます。
楽観的に物事を捉える人は、難しい仕事でもきっと解決策があるはずという気持ちで取り組むため、組織にとっては周囲を前向きにさせる貴重な存在といえます。
社員には悲観的な人も楽観的な人もいます。
もちろんその中間の人もいるでしょう。
仕事をしていれば、慎重さが求められる場面も、考えるよりも先に行動しなければならない場面もあります。
経営者は、両者の違いが優劣の違いでないことを正しく理解して、それぞれの長所が活きる場面で登用していくことが重要です。