トランプ大統領の4年間
米国大統領選挙は、共和党のトランプ前大統領が勝利しました。
世界は再び、トランプ大統領の米国第一主義と予測不能な言動に振り回されることになります。
新政権の要職には、実業家のイーロン・マスク氏の就任が取り立たされています。
世間から気まぐれと評されている同氏ですが、果たして新政権ではどのような役割を担うのか、非常に気になるところです。
いまの時代をあらわす言葉にVUCAがあります。
VUCAは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った略語です。
新型コロナウイルスの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエルとパレスチナの衝突など、世界は予測不能な事態に突如直面します。
こうした予測不能な時代の中で、最適な意思決定を行い、ビジネスを成功へと導く、そのためには、企業にとってVUCAは必要不可欠な認識といわれます。
米国の外交は、今後4年間、個別の取引、個別の交渉が基本となります。
その判断の基準は、米国の果たすべき責任ではなく、米国にとっての損得です。
トランプ政権下では、世界の分断が益々助長され、企業を取り巻く地政学リスクは高まります。
しかし、同時に、思いもしなかったビジネスチャンスに巡り会う可能性もあります。
世界でビジネスする企業にとって、今後4年間は気を抜くことができません。
リスクの高まる4年間をチャンスの高まる4年間にどう変えることができるのか、世界でビジネスする企業が取り組むべき重要テーマになります。