自社のIT化のタイミング
令和3年9月1日にデジタル庁が発足しました。
外国にくらべて遅れていたデジタルデータの利用が、これから急ピッチで進んでいきます。
これまで、自社のIT化を見送っていた会社も、そろそろ重い腰を上げる時期かもしれません。
IT化が遅れる理由
中小企業のIT化が遅れるのには理由があります。
一般的に、IT化をすると業務効率や生産性があがる、といわれています。
しかし、ベテラン社員がいる会社は、いまのやり方で十分に業務効率も生産性もあがっていると感じています。
おそらく実際そうでしょう。
ですから、お金と手間をかけてIT化することに、あまり共感を得ることができません。
確かに、IT化の費用対効果は見えづらいものです。
いまの仕事をお金に換算するのが難しいうえに、前提次第で結果が大きく変わるからです。
経営者がITに詳しくなければ、現場の反対を押し切ってまでIT化を進める気にはなりません。
仕事のパラダイムシフト
世の中がアナログからデジタルに切り替わると、仕事の何が変わるでしょうか?
いままでITで仕事をするには、まずアナログデータをデジタルに換える必要がありました。
これからは、その作業が不要になります。
ですが、変わるのはそこではありません。
一番の変化は、IT化に遅れた会社は、仕事をするために、まずデジタルデータをアナログデータに換えなければなりません。
紙を使って仕事をしている会社はどうでしょうか。
取引相手からデジタルデータを受け取った社員は、紙に印刷してから仕事を始めることになります。
そして、相手にデータを渡す際は、デジタルデータを作る手間が増えることになります。
これは、ものすごく非効率です。
世の中のデジタル化が進むと、取引相手がITで仕事をするようになるので、自分たちもITで仕事をせざるを得ない状況に追い込まれていきます。
経営者は、これまでの社内の効率的な仕事の仕方が、いずれ、ものすごく非効率な仕事の仕方に変わることを覚悟しておかなければなりません。
スモールスタート
IT化を進めるのであれば、小さなことから始めるのがよいでしょう。
一気にIT化を進めようとすると、変化を恐れる現場から反対されたり、仕事が混乱したりする可能性があるからです。
何事も一気に進めるよりは、少しずつ進める方が成功率は高まります。
これから世の中はどんどんデジタル化していきます。
その事実を現場に粘り強く説明して、小さなことからIT化に取り組み、社員の気持ちを少しずつ変えていきましょう。
まとめ
外国にくらべて遅れていたデジタルデータの利用が、これから急ピッチで進んでいきます。
これまで、自社のIT化を見送っていた会社も、そろそろ重い腰を上げる時期かもしれません。