走りながら考える

最近の円安について、会社経営者にアンケート調査をしたところ、全体の約4割が円安はマイナスと答えたそうです。

海外から輸入する原材料価格の値上がりを、商品価格に転嫁することができず、収益が悪化しているためです。

気持ちの切り替え

人は苦しい状況に置かれると、どうしても過去の行動を悔やんだり、これから起きる出来事を悪い方向に考えがちです。

そのため、いまの状況をできるだけ正確に分析して、その原因は何か、どうすれば状況を改善できるのか、答えを見つけようと必死に考えます。

ただ、しばらくすると、答えが見つかるまで問題に向き合う人と、途中で向き合うのをやめてしまう人に分かれます。

向き合うのをやめてしまう人の中には、あきらめて何もやらなくなる人もいますが、そうでない人は必ず何か行動を起こします。

行動を起こす人は、これ以上考えても多分答えは見つからない、それよりむしろ、いまできることを何か始めようと思うのでしょう。

おそらく、その人は、答えが見つからないことよりも、答えが見つかるまで何も始めないことの方が、問題だと感じるのです。

ピンチの中のチャンス

ピンチがチャンスに思える人は、単に他人より楽観的だとか、何も考えていない人ではありません。

たぶん、頭の中には、起きている現実に対してやるべきことと、将来に向かってやるべきことの2つがあります。

でも、そこには、それをする確かな理由や、やり遂げる自信はありません。

あるのは、とにかくやってみて、上手くいかなかったら、つぎはこれをやってみようという気持ちです。

人は、何か目的を達成しようと考えると、まず、これからすることに理由や根拠を求めます。

そして、その理由や根拠にある程度納得したら、必要な準備をして行動を起こします。

誰しも、それが目的を達成するのに一番確実な近道だと知っているからです。

ですが、いつも一番確実な近道があるとは限りません。

どんなに考えても、道すら見つけることができないときもあります。

そんなとき、もしも隣で、考えているばかりでいつまでも行動しない人がいたら、まずは行動してみようと考える自分には、少しはチャンスがあるように思えてくるはずです。

考えても答えが見つからない状況では、考えてから走り出すよりも、走りながら考える方が、答えが見つかるチャンスはきっと増えるはずです。

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