時間稼ぎの限界
物価高が続く中で、政府に対して短期的な対策を求める声が強まっています。
電気代や食料品の値上がりは、生活必需品に直結するため、家計への影響が大きくなります。
実際、多くの国民が物価高の負担を実感していて、とりわけ低所得層や子育て世帯、高齢者世帯では支援が必要な状況にあります。
こうした現実を前にすると、給付金やエネルギー補助金などの短期的な物価高対策が優先されるのは当然といえます。
しかし、日本の財政状況を考えると、短期的な物価高対策を続けることには限界もあります。
これまで、多くの対策は恒久財源を伴わず、税収の上振れ分や補正予算に依存しています。
結局のところ、物価の構造そのものが変わらないままに支援を続けても、支援をやめた途端に家計の苦しさが再燃して、問題の先送りに過ぎません。
大事なことは、短期の物価高対策と中長期の物価高対策の二つを組み合わせて実施することです。
短期の対策は、あくまでも生活の急激な悪化や社会不安を防ぐための応急処置であり、本来の解決策は、賃金が上がりやすい環境を整え、生産性を高め、物価上昇に耐えられる所得構造をつくることです。
短期の対策で時間稼ぎばかりを続けず、中長期の対策をしっかりと進められるかどうか。
今後の日本経済を左右する重要なポイントとなります。