貸借対照表の点検
会社の状況を正しく理解していなければ、正しい経営判断はできません。
貸借対照表には、会社の所有する資産や返済すべき負債、株主の資本金などの重要な数字が記録されています。
貸借対照表を点検することで、会社の財務状況を確認することができます。
現金預金の金額を点検する
貸借対照表のなかで現金預金は重要な項目です。
かりに緊急の支払が発生しても、現金預金があれば、すぐに対応することができます。
万一に備えて、十分な金額があるかどうか確認します。
会社の事業内容で異なりますが、売上の半年から一年分くらいの金額があると安心です。
資産と負債のバランスを点検する
会社の資金繰りをみるうえで流動資産と流動負債のバランスは重要です。
現金預金や売掛金などの流動資産よりも、買掛金や未払金などの流動負債の方が大きければ、短期的な資金不足を意味しますので、注意が必要です。
手元の現金預金を積み増して、流動資産の方が流動負債よりも大きい状態を保つことが重要です。
純資産の大きさを点検する
純資産は負債と違って返済する必要がありません。
純資産が大きければ大きいほど、会社の財務状況は安定します。
内部利益の積み上げで純資産を短期間に増やすことは難しいため、計画的に少しずつ増やすことが効果的です。
前年比を点検する
現在の貸借対照表と一年前の貸借対照表を比較します。
二つの貸借対照表の変化をみることで、会社の財務状況が改善しているのか、悪化しているのかが、すぐに分かります。
財務状況が悪化している場合には、リスクを取るなどの経営の意図した結果かどうかを確認し、経営の意図した結果と異なる場合は、原因を究明のうえ財務状況を改善するための対策を講じる必要があります。
まとめ
貸借対照表には資産や負債、資本などの重要な数字が記録されています。
貸借対照表を点検することで、会社の財務状況を確認して正しい経営判断をおこなうことが可能です。