変動金利と固定金利
植田日銀総裁は、先週の記者会見で経済と物価が今後も順調に推移すれば、金融緩和の度合いを調整すると述べ、引き続き利上げを進めていく方針を明らかにしました。
多額の借り入れがある会社は、市場の金利が今後どれだけ上昇するのか、その時期と水準が気になります。
とりわけ、これから新規の借り入れを行う会社では、金利の低い変動金利で借り入れるのか、それとも少し金利の高い固定金利で借り入れるのか、どちらを選ぶかは悩ましい問題です。
一般に、会社の財務体力に余裕があれば、金利の高い固定金利借入を選ばずに、金利上昇リスクのある変動金利借入で資金調達することができます。
金利の低い変動金利借入の利点は、固定金利借入に比べて当初の利息支払額を少なく抑えることですが、市場金利が上昇すると利息支払額が増加するため、会社の経営を圧迫することになります。
そのため、財務体力に余裕がない会社が、当初の低い金利に惹かれて、変動金利借入で資金調達することは危険です。
また、すでに経営状態が悪く、固定金利借入を選ぶことが難しい会社は、借入金額を減らしたり、借入期間を短くしたり、慎重な判断と対応が必要になります。
固定金利借入は、変動金利借入に比べて当初の利息支払額は多くなりますが、その差額を将来の金利上昇リスクに対する保険料と考えれば、納得することができます。
変動金利借入か、固定金利借入かの選択は、当初の利息支払額の多寡で決めるのではなく、会社の財務体力で決めることが重要です。