リーダーシップ
先行きが見えにくい時代がやってきました。
不安定な国際情勢、急激な為替変動、止まらない物価上昇、急速なAI普及など。
どれも簡単に未来を予測することが困難です。
こうした時代には、強いリーダーが必要だという声があります。
不安が強いほど、断言してくれる人に心のよりどころを求めたくなるからです。
迷いのない言葉は、それだけで魅力的です。
しかし、現実には、すべてを見通せる人など存在しません。
また、常に正解を示せる人物も、そう多くはありません。
無理に完全な判断を求め続ければ、やがて決断そのものをためらうようになります。
いま、リーダーに求められているのは、迷わないことではなく、迷いながらも方向を示そうとする姿勢ではないでしょうか。
将来が不透明だからこそ、まずはこの方向で進んでみようと言葉にする。
難しい戦略を語るよりも、やることの優先順位を示すほうが、聞く人の納得感につながることがあります。
選んだ方向が正しいかどうかは、後にならなければわかりません。
それでも、決めないことへの不安よりも、決めることで生まれる信頼が人の心を動かします。
もし判断の誤りに気づいたなら、そのときは軌道修正すればよいのです。
正しさを追い続けるよりも、修正できるしなやかさを持つこと。
不透明な時代に求められるのは、強さでも正しさでもなく、揺れながらも前に進もうとする勇気なのかもしれません。