資金繰りの役割
会社の資金は人間の血液と似ています。
資金が会社に流れていないと、会社は事業を続けることができず、倒産するからです。
資金繰りには、会社の資金の流れを止めないようにする重要な役割があります。
入出金の調整
利益を上げている会社でも資金不足になることがあります。
売上代金の入金よりも仕入や経費の支払が先になることがあるからです。
資金繰りでは、あらかじめ資金の動きを把握しておき、入金はできるだけ早く入金できるように、出金はできるだけ遅く支払をするように調整することで、資金不足を解消します。
また、一時的に資金が不足する場合は、銀行借り入れなどを検討し、事前に資金を確保しておきます。
余剰資金の確保
きちんと資金繰りをおこなっていても会社に危険がおよぶことがあります。
とつぜん大口顧客が倒産して資金回収ができなくなる場合や、事故や災害で急に多額の資金が必要になる場合です。
こうした突発的な事態に、ふつうの資金繰りは十分な対応をすることができません。
一時的にでも資金が不足して、取引先への支払や従業員への給与の支払ができなければ、会社は倒産の危機に直面します。
銀行からの融資で危機を脱することは可能ですが、かならず融資を受けられるという保証はありません。
そのため、不測の事態が生じた場合でも、しばらくの間は事業が継続できるように、余剰の資金を確保しておくことが必要です。
会社の事業内容や財務状態によって異なりますが、売上の一年分くらいの資金を常時確保できるように準備しておくと安心です。
まとめ
会社は、一時的にでも資金が不足して、取引先への支払や従業員への給与の支払ができなければ、倒産の危機に直面します。
資金繰りには、会社の資金の流れを止めないようにする重要な役割があります。