戦略的リファイナンス

ウイズコロナの日常が始まり、経済活動は以前の状態に戻りつつあります。

事業の本格再開にあたっては、コロナで増えた借り入れについて、戦略的にリファイナンスしていくことが財務にとって有益です。

短期リファイナンス戦略

リファイナンスとは、すでにある借入金を一定の目的をもって借り換えることを意味します。

短期リファイナンスは、おもに金利負担を軽減したいときや、借入先を増やしたいときに実行します。

借り入れは3ヶ月から1年までの短期間で、返済期日にはふたたび同額の借り入れをして、以後も借り換えを繰り返すのが一般的です。

短期の借り入れは、貸し手である銀行の審査が厳しくなく、金利負担を抑えつつ、必要なときに必要な額の資金を調達できるので、機動的な財務戦略の実行に向いています。

ただし、短期の借り入れは、返済期日に借り換えができないと、会社の財務は途端に不安定な状態に陥ります。

事業環境が変化しているときには、会社の状況や銀行の都合が大きく変わる可能性があります。

したがって、短期リファイナンスを繰り返す戦略は、財務基盤が脆弱な会社にはリスクが高く、不向きといえます。

長期リファイナンス戦略

長期リファイナンスは、必要な資金を長期にわたって安定的に確保したいときに実行します。

借り入れは3年から5年の期間が一般的で、10年を超える期間もあります。

大きな設備投資を行なうには、完済までに時間に猶予がある多額な資金が必要になります。

こうした長期間の安定した財務戦略を実現するには、長期の借り入れによって資金を確保する必要があります。

ただし、長期の借り入れは、貸し手である銀行の審査が厳しく、高度な事業計画や不動産などの担保を求められる場合があります。

また、長期の借り入れは、銀行からするとリスクの高い融資なので、金利は高めで、毎月必ず借り入れの一部を返済しなければなりません。

長期の借り入れは、融資の制約や条件は厳しいものの、返済期日までは会社の状況や銀行の都合に関わりがなく、リファイナンスリスクを長期間軽減する手段として有益です。

借り入れは、企業が生存するための資金や、事業を拡大するための資金を調達する重要な手段です。

したがって、事業環境の変化や会社の経営状態に応じて、常に最適なカタチに戦略的に見直していくことが大事です。

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