予算の仕組みの活用
事業をおこなうにあたり、目標をもつことは大事です。
目標があれば、やるべきことが明確になり、具体的に行動することができます。
事業目標の達成には、予算の仕組みの活用が有効です。
予算は数字ではなくプロセス
会社の予算は、経営方針にもとづき設定した目標を、数字にあらわしたものです。
予算は、売上予算、原価予算、経費予算、投資予算などに分けて作成することが一般的ですが、形式は重要ではありません。
大切なことは、予算の数字をどのようにして実現していくのか、というプロセスを具体的に作成することです。
たとえば、営業目標の達成に障害があるとすればそれは何か、対処法としてどういうものが有効か、その方法を実施するときに何か問題が生じるかなど、目標達成までのプロセスをひとつひとつ組み立てていきます。
この作業をしっかりとおこなうことで、やるべきことが明確になり、かりに目標が未達になった場合でも、何がいけなかったのか、あとで振り返ることができます。
PDCAの実践
予算の仕組みは、作成(Plan)、実行(Do)、振り返り(Check)、改善(Action)という流れの繰り返しです。
英語の頭文字をとってPDCAサイクルといいます。
順番に確認してみましょう。
はじめに、目標の数字を具体的な施策とともに予算化していきます。
つぎは、その数字を実現すべく、考案した施策を日々実行していきます。
そして、1カ月や3カ月などの単位で予算と実績の振り返りをおこないます。
ここで大切なのは、単なる数字の比較ではなく、予算よりも実績が良かったのであれば何が良かったのか、反対に悪かったのであれば、何がいけなかったのかを客観的に分析することです。
たとえば、差異の発生原因が市場動向などの外部要因であれば、すぐにできることは限られます。
しかし、原因が営業不振などの内部要因であれば、原因を究明して対処することができます。
また、実績が予算から大きく乖離している場合は、予算の見直しや対策の練り直しが必要です。
このように、予算と実績の差を客観的に分析し、発生原因の究明と改善案の作成をおこない、ふたたびそれを実行に移していきます。
繰り返し、繰り返し、こうしたPDCAを実践することで、事業目標の達成に近づくことができます。
まとめ
事業目標の達成には、予算の仕組みの活用が有効です。
予算では、数字をどのようにして実現していくのか、というプロセスを具体的に作成することが大切です。
予算の仕組みを繰り返し実践することで、事業目標の達成に近づくことができます。